「労働条件明示」のルール
令和6年4月1日から労働条件明示のルールが変更されています。具体的には、労働契約を締結する際の絶対的明示事項(必ず書面で明示する事項)に、次の明示事項が追加されました。
A 全ての契約:(1)就業の場所の変更の範囲(2)従事すべき業務内容の変更の範囲
B 有期雇用契約:(3)更新の上限の明示(4)更新上限を新設する場合の説明事項
C 有期雇用契約:(5)無期転換が発生するタイミングで無期転換できること(無期転換申し込み権)を労働者に明示する。(無期転換=有期雇用契約から無期雇用契約へ転換すること)
労働条件の明示のルールは、雇用契約書の締結又は労働条件通知書の交付時だけではなく、労働者を求人募集する時の明示事項にもなるため、真剣に検討しないと求人募集できなくなります。
- Aの解説 前提条件:①業種→製造業 ② 就業場所→a 銚子本店 b 千葉支店 c 水戸支店 d仙台支店 ③業務の種類→A工員 B営業 C一般事務 ④定年年齢60歳とする。
(1) 限定なしの場合→① 就業の場所:雇入れ直後 銚子本店 変更の範囲 会社の定める場所
② 従事する業務:雇入れ直後 一般事務 変更の範囲 会社の定める業務
(2)一部限定する場合→① 就業の場所:雇入れ直後 銚子本店 変更の範囲 千葉県内
② 従事する業務:雇入れ直後 一般事務 変更の範囲 一般事務又は工員
(3)完全に限定する場合→① 就業の場所:雇入れ直後 銚子本店 変更の範囲 銚子本店
② 従事する業務:雇入れ直後 一般事務 変更の範囲 一般事務 - Bの解説
(1)契約締結時⇒更新の上限の有無(無・有)を決める
有りの場合⇒更新5回まで又は通算契約期間5年まで
(2) 更新上限を新設・短縮する場合⇒あらかじめ上限設定・短縮の理由を明示する。 - Cの解説 無期転換については、有期雇用契約者の「無期転換ルール」参照
- 職務又は勤務地を「一部限定」又は「完全限定」すると、限定正社員(多様な正社員ともいう。)を作ることができます。限定正社員の制度を作ると、正社員とは違う賃金制度を適用することができ、メリハリのある賃金制度を作ることができます。

